並河靖之七宝展 東京都庭園美術館

ああ〜
嬉しい。庭園美術館で並河靖之。
ベストマッチ。何回か行きます。
館内は撮影禁止の為、写真はありません…

なかなかのボリュームです。
京都の並河靖之記念館と、清水三年坂美術館と、京都国立博物館所蔵品と、海外のコレクションもちらほら。

記念館にも書いてあったのに見てなかったのか?!わからないけど、今回の展覧会で初めて目にした解説で印象的なエピソードがあった。

ある時、大手商社と5年契約を結ぶ事ができた並河だが、数年後に「商品の出来が悪い」事を理由に契約を打ち切られたそう。
その時開催されていた万博へ見学に行き、他社製品の完成度の高さに"感銘を受け"、当時の職人に暇を出し、新たに少数精鋭でハイクオリティな商品づくりに邁進、後年に渡る活躍が始まった。

のだとか。

こんなもの凄い人でもそんな時期があるものなのね。信じられない。
何かaicaの背筋にもぴりりと正されるものを…感じたかもしれない。

完全に軌道に乗ってからもパリ万博だったかな?に出品した際「技術はあるのだからもっと意匠に力を入れるべき」とアドバイスを受け、その後の作品にはたしかに「余白」が生まれていて、工芸から芸術の域にひろがってた。

ていうか、キビシいね!
私は余白がない時代のデザインが好きだけどね…あんな完成形を超えた美にそんなアドバイスする人がいるとは。

晩年の、楼閣山水図香炉という作品があるのだけど、すっきり洗練されたデザインと技術を超えた魔法みたいな技術でまさに境地に達したと感じる。
この時、並河さんは70代くらいなのかな。

七宝は工房での分業制で作るようなので、どこからどこまでをご本人が手がけるものなのか作品によって全ての工程を自分でやるのかわからないけど、その年齢までデザインと技術を高めて行ったっていうところに夢を感じます。

字がおおいな。

とりあえず図録ゲットしました。
またこの図録がーーーいい図録なんですよ!

展覧会は4/9までですが、傑作の「四季花鳥図花瓶」の展示は3/7まで。
とりあえずそれまでにもう一回行こう。

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